和目ようき科きもの属

住吉山手にある旧乾邸の公開へ

近いのでそのうち行こうと思っていたら抽選になり
ようやく当選して、念願を果たしました。

阪神間には洋館が点在していますが、
御影ライムが特に好きなのは日本人が自邸として建てたレトロ洋館。
北野に多い外国人のための洋館とは趣が異なり
どこかしら和のテイストが取り入れられていて
暮らしが見える気がします。

乾邸はまさにそんな邸宅。

アプローチの天井のタイルは竹を模したよう

玄関の壁や床のモザイクタイル、窓のステンドガラス

扉、手すり、暖炉、エアコンの喚起口などを飾る金属工芸

もう、どこへ目をやっても意匠の素晴らしさに感嘆

らせん階段の壁にかかるタペストリーは船祭りで賑わう宮島が描かれ
さすが海運業で財を成した乾家ならでは
その見事さ、縁起のいいこと言ったら…!!
このタペストリーは家を設計した渡辺節が川島織物にオーダーして贈ったものだとか
どれひとつとってもストーリーがありそうです。

現在に換算すると建築費は総額20億円だそう
贅を尽くしたといっても嫌味がないのは
随所に神経の行き届いた日本人ならではの洗練を感じさせるからなのでしょうか?
下々の私たちには、女中部屋さえ素敵で居心地が良さそうに見えました。

見学の合間にテラスでケーキセットを。
本住吉大社そばの人気店のチーズケーキに紅茶で
至福のときを過ごさせていただきました。

旧乾邸の見学でもう一つ感動したのは
神戸市から委託されて地域の皆さんが管理されていること。
公開時のお世話から定期的なお掃除まで
地域の方々の手で地域の宝物を維持されているなんて、本当に素晴らしい!